ScanSnap SV600買ったよ

 最近、買い物報告ばかりの気がするけど。
 オーバーヘッド方スキャナScanSnap SV600を買った。当初、トラブルはあったのだけど、色々あってちゃんと使えるようになったので、使用感を報告しておく。
 商品の概要についてはamazonのページが分かりやすいの、以下に抜粋することで説明したこととする。


Amazonより

■原稿全体を均一に読み取る「VIテクノロジー」搭載
 高被写界深度レンズ、ラインCCD型センサー、高指向性LED光源を組み合わせた「VIテクノロジー」を搭載。
 離れた位置から原稿を読み取っても画質のムラを最小限に抑え、均一で読みやすいイメージデータを生成します。

■さまざまな原稿を簡単に電子化
 新聞・雑誌や書籍などを裁断せずに、そのまま読み取りできます。


裁断できない大きな原稿 (注1)
 新聞や雑誌の見開きなどの大きな原稿でも、裁断することなく読み取れます。

 (注1) 最大サイズはA3横まで。 原稿の厚さが5mmを超える場合、読取範囲は最大400mm×300mmとなります。

厚みのある本など(注2)
 製本された書籍や雑誌 (注3)、付箋紙などが重ね付けされた原稿もそのまま読み取れます。

 (注2) 読み取れる原稿の厚さは30mmまでとなります。


 (注3) 独自の「ブック補正機能」により、読み取った画像の歪みを補正できます。

■これ一台で自分だけの電子書籍が完成
 読み取りから閲覧まで、必要な機能が揃ったオールインワンモデルです。

STEP1:読み取り  「ワンプッシュ」で読み取り。複数ページの継続読み取りができる機能を搭載しています。

 【ページめくり検出機能】
 ページをめくったことを自動で検知します。

 【タイマースキャン機能】
 「Scan」ボタンを押してから読み取りが開始されるまでの時間、(継続読み取り時の)次の読み取りが開始されるまでの時間を設定できます。

STEP2:画像補正
 ブック補正機能/ポイントレタッチ機能
 本や雑誌を開いたとき発生する中央部の歪みを自動的に補正する「ブック補正機能」を搭載。
 読み取り後の画面で、補正結果を確認・修正できます。

画像を拡大して見る


STEP3:電子ファイル化  「楽2ライブラリ Smart with Magic Desktop」では、新機能「楽2(らくらく)ブッククリエーター」で本の表紙・背表紙のイメージを忠実に再現し、キャビネットで実物の書籍と同じように管理・閲覧できます。

商品紹介
ScanSnap SV600の特長】 1. 新技術VIテクノロジー(Versatile Imaging Technology)で、様々な媒体を簡単に電子化 (1) 新聞、書籍など原稿の大きさを問わずスキャン可能 (最大サイズはA3まで 厚さ30mmまで) (2) 大切な書籍や書類も手軽にスキャン可能 2. 自分だけの電子書籍が簡単作成・閲覧できるオールインワン・モデル (1) 見開きにした本の湾曲を自動補正する「ブック補正」 (2) ページの連続スキャンを効率化する「ページめくり検出」 (3)イメージデータを簡単に電子書籍にできる「楽2(らくらく)ブッククリエーター」 3.カンタン・コンパクト・スピーディーを実現する様々な機能 (1) 高速起動 ・高速読み取りでスピーディーに使用 (2)「マルチクロップ」機能で複数枚原稿の自動切り出し、一括スキャンを実現

商品の説明
◆新聞や雑誌を切らずにそのままスキャンできる、新コンセプト オーバーヘッドスキャナ◆ページめくりを検出し、継続読み取りが可能。◆A3片面 カラー 3秒/枚 /

 Amazonのページでは商品紹介の最後、「(2) ページの連続スキャンを効率化する「ページめくり検出」 (3)イメージデ」で途切れているのだけど、楽天でこの部分の続きが書いてあったので書き足しておいた。他の各種販売サイトでは漏れなく途切れており、何が原因でこうなっているのかよくわからない。

トラブルについて
 この商品の主なセールスポイントは本を開いたまま上からスキャンするということと、開いた状態でスキャンすることにより画像がゆがんでしまうのでその補整とがある。トラブルはこの後者のソフト的な操作の上で起こった。
 画像を読み取るところまではうまくいく。そこから、「イメージ読み取りとファイル保存」というウィンドウで「本や雑誌などの見開き原稿を、ゆがみの補正をして保存します」を選択して修正、あるいは保存しようとすると、エラーメッセージが出て落ちる、というトラブル。

 読み取り終了するとこのウィンドウが出てくる。

    ↓

 「本や雑誌などの見開き原稿を、ゆがみの補正をして保存します」を選択すると、右側のプレビュー画面が平ぺったくなる。
 下の「イメージを確認/修正する」「このイメージで保存する」ボタンを押すと、
    ↓


 プログラムの処理中に異常が発生しました。(0x80220032)
システムが不安定になっているおそれがあります。
他のアプリケーションや常駐ソフトを終了して、十分なメモリ容量を確保してください。
状況が改善されない場合は、コンピュータを再起動してください。

 という感じで。PCを再起動させようが、ソフトを再インストールしようが直らなかったので、富士通に直接連絡して直してもらった。たぶん、そのうちドライバかインストーラがアップデートされるんじゃあないかと。

スキャナの使用感について
 実際に使ってみるとこれまで使ってきたフラットベットCanoScanLiDE40と比較してかなり楽。これは個人的なスペースの事情が大きいのだけど、フラットベットは使わないときは常にしまっていて使うときだけ机の上を片付けてたり、その上Windows8 64bitではドライバ非対応なのでvmplayerでWindowsXPを起動して動かしたりとなかなか大変。その点、SV600は机に据え置きというか頭が重くて不安定な形状なので机にくっつけてるため、机の上を片付ければすぐに使えるし、フラットベットみたいに読み取り面をスキャナにぴったりくっつける必要もない。
 ちなみにCanoScanLide40を64bitOSで使う方法とか、よく分からん怪しげな外部ドライバとかが世に出回っているので後日試みることにする。

スキャン結果の比較1
 比較するのはSV600と上記の通りCanoScanLiDE40。LiDE40は発売が2003年10月ということだけど、スキャナの機能自体はこれといった技術進歩もなさそうなので問題ない。最大解像度1200dpiなのだが、近頃のスキャナがどの程度の解像度を持っているかしらないけど、1200dpiでスキャンした画像はデータ量がかなり大きいのでそれ以上の解像度を求める人も相違ないのではないかな。ちなみに後述する一万円札のjpeg(画質9)で5MBとなる。
 とりあえず、テキトーな本を1ページスキャンしてみた。本はソード・ワールド2.0リプレイ 七剣刃クロニクル-3の地図のページ。
 まずはSV600から。リンク先は2535×1802ピクセル、500KBと結構大きいので注意。

 次にLiDE40。こちらもリンク先は大きいので注意。

 こんな感じ。Lide40は焦点をガラス表面にぴったり合わせているため少しでも離れると画像が汚くなってしまう。ただし、ぴったり合っている部分についてはかなり綺麗にスキャンできている。一方、SV600は全体的に色むらがある。というのはヘッドから光を当てながらスキャンするため、読み取り面のうち高くなっている部分は強く光が当たり白味が強くなり、他の部分は暗くなるため。図では月硝国ユージアニの「月」の文字のを中心に上下方向に白っぽくなっている。また、のどの部分が少しゆがんでるのは角度がきつすぎて補正しきれなかったんだと思う。気にしなければ気にならない程度。あと、指が写り込んでるけど、これは修正処理で消せるようになっている。この画像では元々指が2本写り金泥のだが、そのうちの1本だけを消している。少し影が残っているけど、綺麗なものだと思う。

スキャン結果の比較2
 次は本ではなく、1枚の紙をそのままスキャンして解像度そのものを比較する。やる前からLiDE40に軍配が上がることは目に見えているけど、どの程度のものか見てみたい。
 スキャンするのは一万円札。国内最高の印刷技術を結集した印刷物をどの程度まで綺麗に読み取れるのだろうかという好奇心もある。どちらも解像度を最高にしてスキャンした。SV600は600dpi相当、LiDE40は1200dpiとなっている。
 スキャンした全体を公開すると容量がデカイ上に犯罪くさい感じがしてくるので下図の赤で囲った部分を上げる。

 SV600から。

 LiDE40の方はちょっとサイズが大きい。1207×838ピクセル、257KB。

 画像をクリックしてオリジナルサイズを見てもらわないと分からないのだけど、SV600では色補正で妙に明るくなっており、細い線やNIPPONGINKOの文字が完全に潰れてしまっている。対するLiDE40の方はNIPPONGINKOとはっきり読めるが、偽造したところで耄碌した老人くらいしか騙せないかなといったところ。偽造したかったらもう一桁解像度の高いスキャナを持ってこなきゃいけないかな。スキャンできても印刷できるだけのプリンタが市販されているかは不明だけどね。
 紙幣の印刷を細かく見て、意外とインクが滲んでるんだなあという印象を受けた。和紙の凹凸の隙間まではインクを制御する技術が確立されていないということかな。紙の方を平坦にすれば印刷は綺麗になりそうだけど、どうなんだろ。紙幣の印刷技術は国威発揚の場でもり、従って極限まで技術を追求するポイントのはずだから、そこまで要求していないということはないと思うけど。

 ちなみに20120615にLiDE40とデジカメの比較を行っている。デジカメと比較するとSV600は断然良い。
 今後の技術進歩として、焦点を合わせる、ゆがみ補正、解像度向上などが考えられる。この手の民生品としては最初の商品だからまだ技術的に荒っぽい部分も多く、今後洗練されていくことが期待される。

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