OpticBook3800買ったよ

 ブックスキャナーPlustek OpticBook3800を買った。
 書籍をスキャンする際、多くの場合は本自体を裁断してScanSnapでスキャンするという方法が主流だと思うが、本を傷つけることに抵抗を感じる人が少なくないため非破壊スキャナなんていうものがそれなりに注目されている。その際、問題となるのが喉の部分をどうするか、ということである。
 以前紹介したScanSnap SV600は30cmくらい上からカメラで走査してページ表面を読み取り、しかる後、手動で歪みを補正するというもの。歪みの補正というのがなかなか面倒な上、イマイチ綺麗に決まらないということで問題は多い。それでも、便利は便利なので結構お世話になっている。
 今回購入したのは下の写真のようにスキャナの端っこの方まで読み取り面が存在するので、ノドの中央付近まで読むことができ、見開きになっているような絵でもなければ読み取ることができそうな代物である。

 結構期待していたのだけど、色々と問題がある機械だということが分かった。

 取り敢えず、テキトーに手元にあった教科書をスキャンすると次のようになる。

 見ての通り、端っこが切れている。
 これを頑張ってしっかりと押し付けてスキャンすると、次のように少し奥まで読める。

 OpticBook 3800の公式サイト(魚拓)ではブック エッジ(6mm)と書いてあるけど、量子化学入門のノドの広さは定規で測ってみたところ22mmあった。ということは頑張っても2cmくらい読めない部分ができるということ。
 参考までに、この本を開いたのが次の写真である。なお、横にサイズ比較のために文庫版の阿Q正伝・狂人日記を置いた。

 とりわけノドの部分が詰まっている本ではないことは分かってもらえると思う。
 こんなわけで、少し頑張らないと喉のついでに切れてしまう。
 この程度の問題なら製品写真を見ただけで想定できるのだが、この製品にはもっと別の重大な問題がある。

ソフトがすぐに落ちる
 頻度としては10回に1回くらいだと思うので、使用に支障はあるけど全く使えないというほどではない。ただ、場合によってはTWAINでスキャナを呼び出しているソフトごと落ちるので、被害が広がることがある。
 また、キャリブレーションとスキャンをエンドレスで繰り返すということもある。

スキャンが遅い
 スキャン速度7秒となっているのだけど、スキャンの準備に3分くらいかかるので、実質3分だと思って良い。準備が済めば、その後連続でスキャンする分にはスキャン速度7秒になる。
 EP-806ABのときもそうだったんだけど、製品仕様にこういったっ部分も表記してほしいものである。

他のスキャナが使えなくなる
 これまでに何種類かスキャナの紹介をしてきたように複数のスキャナを使い分けているのだけど、OpticBook3800のドライバをインストールしたところ、メインで使っているEPSON EP-806ABのスキャナが使えなくなった。周辺機器の競合とか今時起こるのかと驚いた。ドライバの再インストールとか試してみたのだけど、直らない。

 スキャンするときは上の図のように何種類か機器が表示される。何故Walkmanが選択肢に入ってるのかちょっとわからないのだけど、上から3番目と6番目がEP-806ABに対応している。この内、普段使っている上から3番目の方が全く使えなくなってしまった。仕方なしに6番目の方を使っているけど、不便で仕方がない。

解像度が悪い
 装置の仕様上は一応1200dpiが最大解像度となっているけど、焦点があっていないためピンぼけが酷い。
 いつも通り1万円札をスキャンしたのを各種スキャナで撮ったのと比較する。下の1万円札の赤い四角で囲った部分を高解像度でスキャンした。

OpticBook3800

SV600

LiDE40

EP-806AB

MSC20

 スキャン画像の綺麗さだけで比較するとEP-806AB > LiDE40 > OpticBook3800 > SV600 > MSC20という順になる。
 同じフラットベット型でありながら、15年前のLiDE40よりも遥かに劣るスキャン性能である。マウス型スキャナMSC20は性能の面で論外だと思ったのだけど、OpticBook3800と比較して見ると丙丁つけがたい結果となっていたので比較として載せた。
 スキャナの読み取り方式にはCCDとCISという2つのタイプがあって、CCDは本体が大きくなるがガラス面からの距離が少々変わっても綺麗に読め、CISは本体は薄いがガラス面から離れると読みづらくなるという性質があるらしい。OpticBook3800はCCD方式であるが、見ての通り全然駄目である。読み取り面から離すと良くなるのかな。
 なお、EP-806ABは紙幣をスキャンしようとすると保護機能が働いてスキャンを中止してしまうけど、ほかのスキャナでは問題なく読み取れる。

 非常に画期的なコンセプトの商品だと思って入手したけど肝心のスキャナとしての性能が低すぎて使えないことが分かってとても残念である。
 それほどサイズの小さくない文字を撮るのなら使えなくもないのでたまに活躍する機会もあるのだけど、矢張りどうしようもないポンコツであることに変わりはない。
 本製品の後継なのか、OpticBook4800というヘリ部分の幅が2mmの製品があるので、買うならこちらのほうが良かったなあと思ったが、画質が悪いという評価があるため問題点は改善されていないみたいなのでどっちも要らないや、となる。

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