魔王 電子ピアノのハーフペダル

 Sonntag 27. Januar 2008.
 シューベルトは自分では魔王を弾けなかったらしい。自分で弾けない曲を作るなよ、と言われそうだが、その気持ちよく分る。ついつい難しくしたくなるものだ。
 それはともかくとして、魔王を録音したので一つ野望を達成だ。今回歌はレンに歌ってもらった。ミクを歌わせるのも結構難儀したが、レンを歌わせる苦労はその比ではない。例えば、音程によって複数のサンプリングをしている発音があるのだが、その境目で突然声が変わるのだ。これはツライ。自分で使いたい方の音程に合わせておいてピッチベンドで音程を合わせてみたりするけど、うまくいかないし。一般的に何がやるづらいかというと、発音毎の音の粒がそろっていないんだ。どういう事かというと、同じノートでも発音する文字を変えただけで全然違う性質のこえで発音することになるということ。敢えて云えば音程だけは正しいんだけどそれはソフト側の調整で正しくしてるのだろう。この部分はミクでは比較的揃っていたと思う。
 時間配分は、練習:たくさん(年単位でたくさんです)、録音&編集(1週間くらい)、レン(2週間)、ミキサーとか(5時間)。
 今回は2つ新しい機械を使ってみた。音源とオーディオインターフェイスの2つだ。音源はYAMAHA DUP-7という電子ピアノを使った。
 今日日の電子ピアノはちゃんとしたヤツなら大抵ハーフペダルに対応している。対応しているとはいっても、ペダルあり、なし、ハーフの3段階でしか制御しないものから、CC64を127段階くらいでいじれたりするのまで様々だ。127っていうのはないか。一方市販のソフト音源でハーフペダルに対応しているものは殆ど存在しない。各種のソフト音源を取り扱っているクリプトンに問い合わせたところ、BLUTHNER DIGITAL MODEL ONEという製品以外では対応していないということだった。BLUTHNERでは「CC64の値が10~127の間でペダルの踏み具合を制御可能」との返事をいただいた。ソフト音源に手を出すならこれかなぁ、と思ったりもするのだが、動作環境がよく分らん。Athlon XP 2.8GHz以上って書いてあるけど、僕のパソコンはAthlon 64 3500+ 2.2GHz、いろいろ調べた結果Athlon 64っていうのはAthlon XPの後継だとか。でも2.8GHz以上ってかいてあるしなぁ、最近のCPUはスペックの読み方が複雑でよくわからん。取り敢えず、CPUは大丈夫としよう、次の問題は僕の手元にはVSTとかに対応したホストアプリケーションが怪しいフリーソフトしかない。そんなわけで、一緒にホストにも手を出さなければならなくなるわけでいろいろと大変だ。さて、今回録音に使ったDUP-7だが、実は結構音が良かったりする。ハーフペダルにはCC64の値が0 56 61 66 71 76 81 86 91 96 127で出力される仕組みになっている。つまり0(なし)、127(べた踏み)、56~96(5刻み)という仕様だ。使った感じとしてはまったく踏まない状態からハーフまでの変化が連続的ではないという感じがした。それと、同時発音数32というのは少ない。これは困る。一度に32も鍵盤を叩く事なんてないと思われるかも知れないが、ペダルを踏むと前の音が鳴っていると数えられるのだ。そうすると、ペダルを踏みながら32回キーを叩くだけで限界を突破してしまう。なので、録音した後にシーケンサーで小細工をしてちゃんと聞こえるようにするという作業が余分に発生することになる。この部分はかなりよろしくない。ちなみに、MU2000で同時発音数127だ。
 オーディオインターフェイスについて。内蔵のサウンドカードで録音しようとしたところ、ノイズが酷くて録音どころではなかった。S/N比50%以上と思われる。なので、外付けの機械を使うことにした。UW10というヤツだ。それなりに高音質で録音できるという点は評価できるが、使いづらい点があったのでリンク先のamazonで少々苦言を呈しておいたので、そっちを読んでおいてください。
 ところで、amazonのレビューの表示システムが変わった。上のリンクではレビューに繋いでいるのでそうはなっていないのだが、商品のトップページで新しいレビューが先頭に来なくなった。どうやら参考になった人の数とか割合とかで順位を付けているみたいだが、このシステムはちょっと疑問だ。新しい投稿は参考になった人の数は当然0人であるため、ある程度レビューされている商品だとトップページに表れることがないのだ。「もっとも参考になった」だけ先頭に置いて、次には新しいものを置くとかしてもらいたいかな。それはそれで難しいのか。ただ、ユーザーの感覚からトップページに表示されてない素人のレビューをわざわざリンクをたどって読みに行くのか、と思う。