BLOGOSのこと

 LINE株式会社が運営するBLOGOSというニュースサイトがある。コメント欄があり、読者が議論に参加できるシステムなのだが、1月31日13時をもってサービスを終了した。サービス終了というか、コメントするにはFacebookでのログインを要するようになり、コメントの匿名性を排除したということになる。まあ、Facebookが匿名でのアカウント取得が全く不可能かというとそういうわけでもないので、そういう手段で書き込み自体は出来るが、これまでのユーザーがみんなそんなことをするわけもないので、事実上の終了と言える。結構長い間見てきたのでサービス終了というのは感慨深いものがある。
 このブログでニュース関係の記事が昔より少なくなっていたのはBLOGOSで愚痴垂れてるから敢えて書く必要がないという部分もあったので、今後はニュースについて言及することが増えるかもしれない。
 BLOGOSがサービスを開始したのは2009年10月だが[1]、議論できる環境が整ったのは2011年12月頃である。この頃からライブドアニュースで記事をリンクされるようになり、僕の目に付いた。当時、ライブドアニュースのコメ欄をよく読んでいたので、そのつながりで興味を持って閲覧するようになり、半年のROMの後に参加する運びとなった。ライブドアニュースからは間もなくコメ欄が消えてしまったので見なくなったので、テレビも新聞も見ない僕にとっては数少ない情報源であったし、基本的にコメ欄を読むために閲覧していたので、テレビ新聞などによる偏向報道とは違い、おかしな記事に対してはコメ欄で容赦なくぶった切られるため相当な勉強になった。
 LINEポータブルグループの春名氏によると建設的な議論が行われ、“提言”が生まれる場を目指すとあり[2]、いろいろな問題がないわけではないが、その思惑叶ってユーザー間での活発な議論や罵倒、茶番が繰り広げられた。日本最大の提言型ニュースサイトと呼ばれることさえもあった[3]。ユーザーが記事に対してコメントを付ける形式のニュースサイトはBLOGOS以外にも、Yahoo!ニュースとかNEWS PICSとかスラドとかハフィントンポストとかあるけど、BLOGOSほど広範で自由度のあるサイトは存在しない。鳴り物入りで始まったハフィントンポストなど、検閲の所為で人が寄り付かず閑古鳥が鳴いている。現在、ブロゴス民有志でBLOGOSに代わるサイトを新たに立ち上げようと議論しているようである[4]。期待はしているがどうなるかまだ分からない。
 民間の営利企業であるLINEがどういった理由でどう見ても収益性の見込めないBLOGOSを運営していたのか謎である。それも韓国系の企業がである。韓国に都合の悪い言説が主流となるのは目に見えているのに。
 本エントリーでは、別にBLOGOSに対して文句を言いたいわけではない。寧ろ、これまで運営して頂いたことに感謝を述べて、一つの思い出として残しておきたかった。

参考文献
 [1]BLOGOS, Wikipedia
 [2] 「建設的な議論が行われるコミュニティを立ち上げる」BLOGOSリニューアルの挑戦(魚拓), LINE Corporation ディレクターブログ
 [3]門田隆将, 「吉田調書」を読み解く 朝日誤報事件と現場の真実p53-54, PHP研究所(2014)
 [4]BLOGOS民 避難所(仮)