Adobe Acrobatについて

Adobe Acrobat強制終了問題
 以前はPDFファイルを作るときはいきなりPDF EditとかPrimoPDFとかその辺りのフリーだったり廉価だったりするものを使っていた。印刷する代わりにPDFファイルにするのならPrimoPDFで十分なのだけど、PDFファイルを編集しようとするとどれも不自由で思うように使えなかったりバグが頻発したりで出来の悪いソフトばかりである。あと、楽譜は普通に作ろうとしても音符の位置がずれたりして使い物にならないこともあった。その点、Adobe AcrobatはPDFの開発元でもあることから、PDFを扱う上ではこれ以上ない機能を持っていることは想像に難くない。しかし、Adobeの商品は機能こそ優れているものの、どいつもこいつもお値段が高く、あんまり気軽に買えるものではない。そこで、ScanSnap SV600を買ったときについてきたAdobe Acrobat XI Standardである。どういうわけか、Acrobat本体よりも安いスキャナでも一緒についてくることがあるので不思議である。
 そんなわけで、現在はAcrobatを使うようになっているのだけど、ここ2か月ほどAcrobatを起動すると数秒後に強制終了するという不具合が発生していた。仕方がないので、Acrobat Readerを使っていたのだけど、PDFを編集する用事があったので頑張って使えるようにした。

 この症状自体はAdobe側も認識していて、Acrobat/Adobe Reader が強制終了する問題について(WebArchive)説明している。内容としては、「お前らを監視するようプログラムに変更を加えたらバグで強制終了するようになった。もう解決したので、何もする必要はない」とのことである。何とも気楽な殿様商売である。そんなことを言われても、落ちるんだからどうにかしてくれと思うわけである。
 結論として、アップデートしたら使えるようになった。
 最初はアップデートができなかったのだけど、それはセキュリティソフトがプログラムの変更を阻止しており、アップデートに失敗していたためだった。その所為で、Acrobatを再インストールしたり、VMwarePlayerにインストールしようとしたけどネットにつながらず認証できなかったりとかあってうまくいかなかったりと、新しく買ったプリンタEPSON PX-S5010がまともに動かないことも重なって非常に不愉快な目にあった。プリンタについてはまた別の機会に説明したい。


PDFの埋め込みフォントについて
 AcrobatでPDFファイルを直接編集できるわけだけど、この機能でキャラクターシートに文字を入力することができる。

 こんな感じになる。ブランクのキャラクターシートは今どきは製造元がネットで配布しているのが殆どなので、ダウンロードして使うことができる。なお、イラストはジュエルセイバーFREEより。
 ブランクシートを画像に変換してフォトショップなど画像処理ソフトの上で文字を入力してもよいが、PDFファイル上で行うと画像ではなくテキストデータとなるため容量を小さくでき、また拡大したときに文字の端がカクカクしなくなる。
 PDFで作ったものと、JPEGにしたものを並べると次のようになる。
PDF(664KB)
JPEG(861KB)
 PDFの方が容量が小さい。これだとあまり違いがないが、キャラクターイラストを600ppi、最高画質の設定で作ったためであり、普通にPDFを作ると画像は汚いが350KB程度となる。
 キャラクターシートに直接鉛筆で書くよりも楽にできるかなと思ってやってみたのだけど、文字を置く場所を正確に指定しないといけないし、フォントサイズ、文字間、文字幅などを適切に指定する必要があるので結構面倒だった。そして、Acrobatで文字を入力するのは矢鱈と処理落ちする。そんな感じなので、ビーストバインドとかカオスフレアでやったみたいにエクセルで入力するようにできたらだいぶ捗るんじゃないかなと思った。気が向いたら検討してみよう。
 この作業をしている時にフォントに寄っては文字を入力できないということを知った。
 キャラクターシートに書くのだから手書き風の文字が良いと思ってフォントはペン字恋文にしようかと思ったのだが、フォントを選択すると下のように注意マークが出てきて、カーソルを合わせると「このフォントは編集には使用できません。」と表示される。

 どういうことなのかと暫く考えていると、そういえばフォントによってはPDFの埋め込み再配布を嫌って制限をかけているものがあったなあってことを思い出した。それで調べてみると、フォントのプロパティに「フォント埋め込み可能 制限されています」と書いてあった。

 そんなわけで、使えないフォントがあることが分かったので、隼文字太を使うこととした。
 Acrobat上でフォントに関してのエラーについて、検索しても全然出てこなくて結構悩んだ。
 ちなみに、普通にWORDでペン字恋文を使ってPDF化しようとしたところ、次のようなログファイルを残して作業を中断した。やっぱ出来ないのな。

%%[ ProductName: Distiller ]%%
%%[ Warning: PenjiKoibumi cannot be embedded because of licensing restrictions. ]%%
%%[ Font vendor (RICO) does not permit this font to be embedded in PDF. ]%%
%%[ Error: PenjiKoibumi cannot be embedded because of licensing restrictions. ]%%
%%[ Font vendor (RICO) does not permit this font to be embedded in PDF. ]%%

[Warning] The font PenjiKoibumi could not be embedded because of licensing restrictions.
Text may display incorrectly on platforms that do not have this font installed.

%%[ Error: invalidfont; OffendingCommand: show; ErrorInfo: CharOffsets .%%[ Flushing: rest of job (to end-of-file) will be ignored ]%%
%%[ Warning: PostScript error. No PDF file produced. ] %%


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