昨今のプリンタメーカーはどれだけインクを無駄に浪費させて新しいインクを買わせるかというところに命を賭けている、というようなことは度々言ってきたし、インクジェットプリンタを使用している方はよくわかっているのじゃないかと思う。使い方にもよるけど、普通の純正インクを言われるがままに使うと1枚50円以上のコストがかかっていると感じる。モノクロであればコンビニにPDFデータを持っていって印刷したほうが遥かに安い。
今回はプリンタの詰め替えインクについて。一応、1年使った実績を元に書いておく。使用するプリンタはEPSON EP-806AB。はっきり言って糞である。アマゾンのレビューで星が3.7付いているのが不思議でならない。レビュアーは白痴ばかりなのだろうか。というか、それ以前に糞でないプリンタが現代の世の中に存在するのかが全くもって疑問である。
詰め替えインクの方はサンワサプライのINK-E70S30S6U。お値段は3600円と、純正のアマゾン価格3300円よりも少し高めだが、詰め替え4回分とのことなので、遥かに安いことになる。また、後述するように余計なインクの漏出を一部防ぐ事ができる。
また、この商品にはインクのICチップをリセットして残量パラメーターを新品同様にするというリセッターが付いているため、値段が高くなっているのかと思ったのだが、サンワサプライのサイトを見るにリセッターの付いていない6色セットのものは販売していないようである。リセッターのないものは単品でなら売っているが、例えば黒(INK-E70BK30)だとアマゾン価格で1293円となっている。こちらは決して安くないのでリセッター付きの6色セットを買ったほうがお得である。一色だけ飛び抜けて使用量が多いとかなら単品を買うのもありかも知れないが、プリンタ自体が何かとインクを消費しようとするので、だいたい均等に使用していく。ちなみに、モノクロで印刷しても容赦なく黒以外の色も使用する。黒だけを使えばいいのに黒以外のインクを混ぜて黒を表現するとかアホじゃないかと思うのだが、インクを浪費させるための知恵である。
・詰替方法
取説に書いてあるのだけど、一応詰め替え方法を説明する。
1.通常通り、プリンタからインクカートリッジを取り出す。
2.リセッターをUSBで繋いで、カートリッジのICチップをリセットする。
リセッターにUSBを繋いで電源が供給されると、下の写真みたいにLEDが赤く光って点滅したりする。
リセッターに生えている端子にカートリッジのICチップを写真の向きで押し付けると、LEDが赤から緑に変わる。
これで、インク残量はリセットされる。
カートリッジをリセッターに押し付けたままにしていると緑になったのが再び赤になったりするので、緑になった瞬間を狙って離す。再び赤くなったときにどうなるかとか試していないから、問題ないのかもしれない。
3.インクを詰める。
一応、液が漏れたりしたときのために下にティシューを敷いておく。
カートリッジのインクが染み込んでそうなところに液を垂らすとカートリッジ内に入っていく。この際、カートリッジの端っこにある穴にインクが付いたらいけないらしい。
また、インクは欲張ってたくさん入れたところで最後まで無くなる前にプリンタ側がかってになくなったと判断するので必要以上に入れることに意味はない。寧ろ、溢れたり濡れたりで良くないことが起こる。写真カートリッジ左端のチップのすぐ右のあたりに窓があるので、この窓が低くなるようにカートリッジを傾けた状態でインクを注入して窓にインクが付くようになったら注入終了とするくらいで良い。
4.インクを注入した部分をティシューに押し付けてインクを拭う。
多分、繊細な部分なので、擦ったりせずにそっと押し付ける。
写真はインク注入で欲張ったせいか大量にインクが漏れてきた。
5.カートリッジをプリンタに戻す。
通常のインク交換と同じで良い。
この後、純正インクではないと文句を言ったり、ノズルが詰まっても知らねーよとか脅してくるけど、気にしなくて良い。
後は普通に使うだけ。
さて、インクの詰め替えは以上の通りだけど、このEP-806ABというプリンタはインクを交換する度に何かゴソゴソと作業をしてインクを消費する。多分、ノズルにインクを充填するとかそんなことをやっているのだと思う。それはいいんだけど、全くけしからん事に、交換したカートリッジ以外もインクを減らしているのである。どうあってもインクを浪費させなければ気がすまないらしい。
次のスクリーンキャプチャはマゼンダがなくなったからとインクを詰め替えた後、2~3枚位印刷して今度はライトシアンがなくなったから交換しろと言ってきて交換し、それから1枚も印刷することなくブラックがなくなったので交換したところのもの。
ブラックの減少量がカートリッジ設置時に消費する量であり、見ての通りライトシアンがその倍ほど減っている。つまり、使いもしないのに消費しているということ。そして、マゼンダが半分近くなくなっている。もはや何がなんだかわけがわからない。1nm2も印刷していないのにインクはなくなっていく。
①インクを交換する→②インク交換時の処理でインクを消費→③別のインクがなくなる→①に戻るというコンボが発生することになる。この減少量を見ると6連鎖からの無限地獄とか起きそうな気がしてくる。ホント、EPSONサイテーだ。
この負の連鎖を断ち切るためには、一気に全部リセットして詰め替えてしまえば良い。
実は上のキャプチャはブラックと一緒にライトマゼンダも詰替をしている。そして、この後、シアンがなくなったと言ってきたのでマゼンダ、シアン、イエローを一緒に詰め替えた。複数のカートリッジを同時に詰め替えることで、詰替時のインクの浪費を抑制することが出来る。ってことに今更気づいた次第である。これは通常のカートリッジ交換ではなかなかできない。
そんなわけで、詰替えインクはお勧めである。是非ともプリンタメーカーの悪逆な仕打ちに一擲を食らわしてやりたいものである。
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20160529 EPSON EP-806AB