読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

nD6を振ったときのクリティカル率

 先日、神我狩アリアンロッドを立て続けに遊んで、クリティカルのルールが同じだと気付いた。
 基本は2D6を振るのだけど、どちらも振るサイコロの数を増やすことがあって、振ったサイコロのうち、2個以上6が出たらクリティカルとなる。
 サイコロを増やしていったときにどれくらいの確率になるのかなと思い、計算してみたところこうやってエントリーを上げるくらいには複雑だったのでこの算出を紹介する。

 思考の方向性として、いきなり一般項を求めるようなことはせずに、1D6から順にクリティカルする組み合わせから求めてみて、どういう計算方法で求めたら良いのかを模索する。
 なお、サイコロ出目の組み合わせについて、(123)とかいう書き方をするけど、これは1,2,3の目が出たという意味で使う。

1D6の場合
 6が2つ出ることはないので確率は0。

2D6の場合
 (66)のときのみクリティカル。
 1パターンなので確率は1/36。

3D6の場合
 (666)(66X)(6X6)(X66)だけど、Xは1~5のどれでも良い。それぞれの組み合わせの数は、
(666):1
(66X):5
(6X6):5
(X66):5
となるので、合計は1+5+5+5=16となり、確率は \frac{16}{6^3} = \frac{2}{27} = 0.074である。
 もう少し、丁寧に書くと \frac{1+ {}_3 \mathrm{ C }_2 \times 5}{6^3} = 0.074と表記することが出来る。
 ここで(666)ではなく、Xを1~6とすると(666)が重複するので(666)のときは独立して表現しなければならない。

4D6の場合
 (6666)(666X)(66X6)(6X66)(X666)(66XX)(6X6X)(6XX6)(X66X)(X6X6)(XX66)となり大分多い。
 この場合は6が2個の場合、3個の場合、4個の場合と分けて考える。
・6が2個の場合
 (66XX)(6X6X)(6XX6)(X66X)(X6X6)(XX66)であり、4つのサイコロの中から2つを選んで、他の2つは1~5とする。
 4つの中から2つを選ぶ組み合わせは4C2= 6個。
 (66XX)が出る確率は、 \frac{1}{6} \times \frac{1}{6} \times \frac{5}{6} \times \frac{5}{6}
 従って、4D6を斑って6が2個出る確率は {}_4 \mathrm{ C }_2 \times \frac{1}{6} \times \frac{1}{6} \times \frac{5}{6} \times \frac{5}{6} = 6 \times \frac{5^2}{6^4}となる。
・6が3個の場合
 (666X)(66X6)(6X66)(X666)であり、5つのサイコロの中から3つを選んで残りの1つは1~5とする。
 2個の場合と同様に、 {}_4 \mathrm{ C }_3 \times \frac{1}{6} \times \frac{1}{6} \times \frac{1}{6} \times \frac{5}{6} = 4 \times \frac{5^1}{6^4}となる。
・6が4個の場合
 (6666)だけなので確率は1/1296となるのだけど、上の2つと同様に表記すと、 {}_4 \mathrm{ C }_4 \times \frac{1}{6} \times \frac{1}{6} \times \frac{1}{6} \times \frac{1}{6} = 1 \times \frac{5^0}{6^4}となる。
・合計
 以上より、6の数が2~4個の場合を足し合せると4D6のクリティカル率が得られるのだけど、一般項を得られるようにまとめてみる。
  \displaystyle {}_4 \mathrm{ C }_2 \times \frac{1}{6} \times \frac{1}{6} \times \frac{5}{6} \times \frac{5}{6} + {}_4 \mathrm{ C }_3 \times \frac{1}{6} \times \frac{1}{6} \times \frac{1}{6} \times \frac{5}{6} + {}_4 \mathrm{ C }_4 \times \frac{1}{6} \times \frac{1}{6} \times \frac{1}{6} \times \frac{1}{6} \\ \displaystyle = {}_4 \mathrm{ C }_2 \left( \frac{1}{6} \right)^2 \left( \frac{5}{6} \right) ^2 + {}_4 \mathrm{ C }_3 \left( \frac{1}{6} \right)^3 \left( \frac{5}{6} \right) ^1 + {}_4 \mathrm{ C }_4 \left( \frac{1}{6} \right)^4 \left( \frac{5}{6} \right) ^0 \\ \displaystyle = \sum_{ k = 2 }^{ 4 } {}_4 \mathrm{ C }_k \left( \frac{1}{6} \right) ^k \left( \frac{5}{6} \right) ^{4-k}

・nD6のとき
 4D6の場合で殆ど求めているので、4の部分をnに変えるだけとなる。
 \displaystyle \sum_{ k = 2 }^{ n } {}_n \mathrm{ C }_k \left( \frac{1}{6} \right) ^k \left( \frac{5}{6} \right) ^{n-k}
 折角なので、コンビネーションを展開すると次の様になる。
 \displaystyle \sum_{ k = 2 }^{ n } {}_n \mathrm{ C }_k \left( \frac{1}{6} \right) ^k \left( \frac{5}{6} \right) ^{n-k} \\ \displaystyle = \sum_{ k = 2 }^{ n } {}_n \mathrm{ C }_k \frac{1}{6^k} \cdot \frac{5^{n-k}}{6^{n-k}} \\ \displaystyle = \sum_{ k = 2 }^{ n } {}_n \mathrm{ C }_k \frac{5^{n-k}}{6^n} \\ \displaystyle = \frac{1}{6^n} \sum_{ k = 2 }^{ n } {}_n \mathrm{ C }_k 5^{n-k} \\ \displaystyle = \frac{1}{6^n} \sum_{ k = 2 }^{ n } \frac{{}_n \mathrm{ P }_k}{k!} 5^{n-k} \\ \displaystyle = \frac{1}{6^n} \sum_{ k = 2 }^{ n } \frac{5^{n-k}}{k!} \cdot \frac{n!}{(n-k)!} \\ \displaystyle = \frac {n!}{6^n} \sum_{ k=2 }^{n} \frac{5^{n-k}}{(n-k)! \cdot k!}

 Σの展開は諦めているので計算はこれで終了。
 実際にエクセルで計算すると次の様になる。

個数 確率
1 0.0000
2 0.0278
3 0.0741
4 0.1319
5 0.1962
6 0.2632
7 0.3302
8 0.3953
9 0.4573
10 0.5155
11 0.5693
12 0.6187
13 0.6635
14 0.7040
15 0.7404
16 0.7728
17 0.8017
18 0.8272
19 0.8498
20 0.8696
21 0.8870
22 0.9022
23 0.9155
24 0.9270
25 0.9371
26 0.9458
27 0.9534
28 0.9600
29 0.9656
30 0.9705
31 0.9747
32 0.9784
33 0.9815
34 0.9842
35 0.9865
36 0.9884
37 0.9901
38 0.9916
39 0.9928
40 0.9939


 ダイスの増加による確率の上昇率が上がる変曲点のような部分があるのは気になるが、こんな風になるみたい。
 5割以上の確率でクリティカルするのは10Dから、9割以上だと22Dから、99%は37D以上となる。
 例によってエクセルファイルを置いておく。
nD6クリティカル率