ボードゲームはあまり得意ではないのだけど、全くやらないわけではない。得意ではないというのは勝負事が苦手だというだけ。別に極端に弱いわけではないけど、記憶力が弱いため一定以上の成果が得られないことが分かっているので気が乗らない。
それはそうと、ドラスレを遊んだ。キャラクターを適当に選んで、フィールドでモンスターと戦ったり、イベントをクリアしたりしながら経験値をためて時間が来るとドラゴンがやる気を出して襲ってくるから退治するという協力型のゲーム。ハンター可愛い。
ルール、というかサイコロの振り方が独特で興味を持った。基本はダイスを複数振って4以上の個数を数えるのだけど、1 の目が出たときは-1 個と数える。また、6 が出たときはサイコロを振り足す。このとき、1 の目が出たらここでも-1 と数え、2 以上で成功、6 が出ると再度振り足し、というシステム。
それで、例によって確率とか期待値とかを計算したくなってきた。
取り敢えず1D 振ったときの期待値Eを求める。
一応式の中を説明すると、
1/6・(-1):1 を振ったとき-1 とカウントする。
1/6・2・0:2,3 を振ったとき0 とカウント。
1/6・2・1:4,5 を振ったとき1 とカウント。
1/6( ):6 を振ったときは振り足すので振り足した先をカッコの中で計算。
1/6・1・0:振り足した先に1 が出ると、6 が出た1 回目と差し引きして0 となる。
1/6・4・2:2~5 は成功なので、6 が出た1 回目と合わせて2 となる。
1/6( ):6 を振ったときは振り足すので振り足した先をカッコの中で計算。
1/6・1・1:振り足した先に1 が出ると、6 が出た2 回目と差し引きして1 となる。
1/6・4・3:2~5 は成功なので、6 が出た2 回目と合わせて3 となる。
以下同様にこのカッコが無限に続く。無限を扱えるのは数学の良いところ。
とにかくこの式を展開していく。
ここで、シグマの中をどうにかしたいが、この形では展開できないので少しこねくり回す。
として、Sの一般解を求める。
まずは、シグマを展開して全ての項を書き出す。
ここに1/6を掛けてみる。
この2つを引くと不思議なことに解が得られる。
従って、
このように書き出すことが出来る。正確には引き算した際に、数列の最後の項を差し引きしなければならないのだけど、この場合どうせ極限を取って0 にするのでその部分は無視した。
というわけで元の式に戻る。
等比数列の和の公式より。
以上より、サイコロ1 個当たりの期待値は7/15 となる。
今後、気が向いたらサイコロの数と目標達成数による成功確率のマトリックスを作りたいなあとか思う。
20150725追記
計算間違いが見つかったので、直しました。
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