水力発電のススメ

水力発電のススメ
 今後のエネルギー需要と埋蔵資源の量を比較すると、お互いに納得できるラインを描くことは難しいのではないかなということは誰もが思っているとは思う。
 以前論じたことだが持続可能なエネルギー消費という観点からいうと水力発電は極めて優れている。エネルギー源の大本が太陽であり、しかも数百年単位で先を見てもあまり不安がない。ただし、数週間単位で見ると不安があったりする。そこは我慢したまえ。
 岩津発電所(InternetArchive)なんかを見ると、日本のどこにでも水力発電所なんて作れそうな気がするのだが、岩津発電所の規模は130kWとなっている。
 仮に一軒30Aとして契約するとしたら50軒くらいしか賄えないわけだけど、ごく小さい村ならそれで十分な感じはする。ただし、これは建設費と折り合いを付けなければならない。建設費という点では手元に試料がないので何とも言えないのだが、調べていたらこんなもの(InternetArchive)が見つかった。
 150万円くらいで1kWの電力を確保できる。でも、1kWは結構少ないので1家に最低2台できれば3台ほしいところだ。そうすると450万円。結構高い買い物だ。
 まぁ、個人で電力事情をどうこうしようというのが間違い、というか、平野部に住んでいる人には全く用のない買い物だ。日本の主要都市は基本的に平野部にあることを考えると現実的じゃあない。
 新しい水力発電のあり方について考えてみた。基本的な部分としては揚水式水力発電と同じコンセプトといえなくもないんだが、ダムを必要としないため建設費が安くなり、雛見沢みたいな地域住民との衝突が穏やかになると思われる。
 揚水式水力発電と同じというのは余剰に発電した分を捨てないで利用するという部分。けちくさいなぁと思うかも知れないがこれは結構重要。例えばダム発電なんていうものは水の位置エネルギーを保存しておいて必要なときに電力に変えるというシステムだ。ここには大量のスペースとコストがかかる。揚水式は基本的に余分に生じた電気エネルギーを位置エネルギーに戻してやるという考え方をしている。
 今回考えたのは余剰に発生した電力をエネルギー資源に変えると言うこと。大雑把に余剰電力で水を電気分解して水素を保存しておこうということだ。水素はエネルギーそのものといっても差し支えない。燃料電池に入れてやればそのまま電力に変わる。一緒に出てくる酸素は、害がなければ大気に戻してやろう、どうせ水素をエネルギーとして消費する際にどこかで使われる運命にあるんだから。
 水素を保存するという点においては大変な技術力を要する問題なのだが、現在各企業がそちらの方面に大変傾注しているため技術の確立は時間の問題と考えてよい。