カンタータ第147番「主よ、人ののぞみの喜びよ」に何となく似た感じのする曲。相似点を挙げると、右手345指で主旋律を取り、12指で内声、左手はベースのオクターブ。更にコラールの部分は主に左手で内声を歌う。といったところ、アナリーゼでコード進行とか調べたらまだ色々出てきそうだけど、難しそうなのでこんなところで。
演奏に関して、技術的には易しい。常に鳴り続ける16分音符の主旋律は右手345指で取るため、345指間で指くぐりが頻繁に発生するがそれほど速いテンポではないため、特に苦にはならない。というか、ショパンのエチュード10-2を練習している手前全く障害にはならない。また、同じ音順の箇所が多数あるため、譜読みが楽。
気をつけるべき点は主旋律をレガートに保つこと、テンポを保つこと、内声のコラールを十分に響かせること。また、レガートはできるだけペダルに頼らずに指使いだけで音を繋げたい。
楽譜をアップしているので殆どの指使いはそこに書いてある。
6小節目
左手後半に注釈がある。コラールの最後の部分は自由に保持させてよいとなっている。楽譜には四分音符からタイが伸びておりその先は4分休符となっている。僕の演奏では8分音符3つ分だけ伸ばすことにしている。そのためGを1指で押さえながら、ベースのGGFを534で取る。続くDのオクターブではGを押さえていた1指は解放し、普通に15でオクターブを取る。
18小節
第1音のDはまず右手の1指で取るが、すぐに左手1指に指移しする。左手が届くなら左手で押さえればいいんだけど、届かないので。右手1指は重音で使いまくるから自由にしておきたい、というのとDは四分音符後には左手で押さえることになるため、さっさと左手に移してしまおうということ。
この部分は最初から左手で分散して取るのもアリだと思う。Dにはアクセントが付いているため分散による勢いをそのまま音量に転化できる。
26小節
最後。音量とテンポを落とし、消え入るように終わる。
4小節目と同じような形状をしており、同じ指使いだとトリルが難しい。トリルの最初の和音、FBCは4小節目では135となっているが、26小節では125としている。これでもトリルは5454となるけど、都合良く4指で取る部分が黒鍵になっており、弾きやすい。