「第3次男女共同参画基本計画策定に当たっての基本的な考え方(答申)」について  第9分野女性に対するあらゆる暴力の根絶

 男女共同参画基本計画といいながら、「女性に対するあらゆる暴力の根絶」という題で1分野もうけているが、男性に対する暴力に関しては一切触れられていない。これではただただ女性優位の社会を作ろうという趣旨となり、男女共同でもなんでもないのではないか。企画者にとってはこれまでは男性優位の社会だったから今後は女性優位にすることでバランスを取ろうという意思なのかは知らないが、考え方として歪んでいることには議論の余地はない。
 少なくとも痴漢冤罪は男性の人生を終わらせるという点においては暴行致死に近いモノがある。昨年12月での例では痴漢冤罪で自殺にまで追い込んでおきながら犯人はお咎めなしである。早急に改め、痴漢冤罪に対しては痴漢以上の厳罰で臨む態度を示してほしい。



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これまでの施策の効果と、「女性に対するあらゆる暴力の根絶」が十分に進まなかった

 「一定程度進展している」とあるが、目標を「根絶」と言っている以上、事例がゼロになることを目標としていると考えられる。恐らく人類が死滅しないかぎりゼロにはならない。一定程度というのがどの程度なのか不明ではあるが、目標を達成できなかったからといって「十分に進まなかった」とされると、際限なく施策を厳しくしていくことになる。企画者はそうなることを望んでいるのかも知れないが、私は反対である。


メディアにおける有害情報の氾濫等情報化の進展による新たな課題

 何をもって有害情報としているか不明であるが(企画者が気持ち悪いと感じるものを指さして有害と言っているのだと考える)、有害情報の氾濫が女性に対する暴力にどう繋がるのか、これまで多くの資料を読んできたが、見聞きしたものに影響されて真似するようになる、という論理不在の理由以上のものを聞いたことがない。


2 女性に対するあらゆる暴力の根絶が十分に進まなかった理由
(1) 各種啓発活動を通じた効果が限定

 本当に効果のある啓発活動をしていたのか疑問でならない。女性団体のようなものを見聞きすると胡散臭さを感じずにはいられない。こういった団体の言葉はしばしば論理性に欠けるためである。例えば原因と結果を語る際に、論理ではなく私情を挟み込んで議論しようとするためである。



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(2) 具体的な取組
① 官民が連携した広報啓発を実施するとともに、若年層を対象とする予防啓発の拡充、教育・学習の充実を図る。

 女性に対する暴力という点では40代以上の高齢層が寧ろ酷いという印象を持っているのだが、対象を若年層に限ることで真に啓発の必要な者がスルーされているのではないか。啓発の実施者には自分の年代には必要ないとおごっているのか、あるいは諦めているのか。


③ 女性に対する暴力に関する理解を深め、被害者の置かれた状況に十分配慮できる
よう、司法関係者に対する研修等の充実を図る。

 痴漢冤罪は強制堕胎とおなじくらいに酷い暴力だと思うのだが、男性に対する暴力に関して理解を深めるつもりはありませんか?


⑤ 公共の場における女性をあからさまに性的な対象とする広告等に対する規制を含
めた実効的な対策について、表現の自由を十分尊重した上で検討する。

 この分野で語られる内容を見るに、これを書いた者が表現の自由を十分尊重するなどということを行える人格を持っているとは思えない。表現の自由を語ろうなどおこがましい。



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⑤ 交際相手等からの暴力の実態把握に努め、各種窓口において相談が受けられるよ
う体制の拡充・周知徹底を行うとともに、暴力を伴わない人間関係を構築する観点か
らの若年層に対する予防啓発の拡充、教育・学習の充実を図る。

 女性に対する暴力という点では40代以上の高齢層が寧ろ酷いという印象を持っているのだが、対象を若年層に限ることで真に啓発の必要な者がスルーされているのではないか。啓発の実施者には自分の年代には必要ないとおごっているのか、あるいは諦めているのか。



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⑤ 性犯罪に対して一層厳正に対処するため、警察・検察において専門的知識や理解
を更に深めるとともに、捜査体制の充実を図る。

 警察は通常、女性様の話は全て正しくて男は犯罪者だという前提で捜査をする。痴漢冤罪を減らすためにはこの先入観を改めなければならないのだが、どうもこの文章を書いている者にそういった考えがあるようには思えない。むしろ、痴漢をなくすためには痴漢冤罪などいくらでも起こしても構わないという気配すら感じる。


強姦罪の見直し 性交同意年齢の引上げ

 性交同意年齢は現在13歳だが、これは中学生以上に相当する。この企画を推進する方々は顔を真っ赤にして反発するかも知れないが、健全な中学生なら性交に興味を持って当然だし、行為に及ぶ者も一定割合ある。それをいたずらに否定し断罪するというのでは、特定の信条を強要するということになる。強姦に等しい行為だ。そうやって、気にくわないものを全て自分の理想の色に塗り替えても決してよい社会にはならない。必ず考えの相容れない者がいるのだから歪みが生じる。宗教を根拠に何百年も殺し合いをしている連中を見ればそれは明らかであろう。


⑦ 盗撮については、女性の性的尊厳やプライバシー保護に十分配慮し、厳正に対処
する。

 男性に対しては何も配慮しないという宣言ですね。


児童ポルノの根絶に向けて、国民運動の実施、インターネット上の流通防止対策の推進や閲覧防止対策の検討等総合的な対策を検討・推進するとともに、児童ポルノ法の見直しや写真・映像と同程度に写実的な漫画・コンピュータグラフィックスによるものの規制の在り方について検討する。

 憲法21条に抵触することを承知の上で憲法を踏みにじって表現規制・検閲をしようとしているのが昨今の流れであるが、それでも主張しよう。
  第21条 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
   2 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。
 「国民運動の実施」とあるが、多くの国民は「児童」という言葉を見て18歳未満とは認識しない。恐らくは小学生以下を想像することと思う。これは規制推進派のイメージ戦略に他ならないが、せめて「児童」ではなく「青少年」など、18歳未満と認識しやすい名前を付けていただきたい。聞くものに小学生を想像させて「児童ポルノはいけません」などと言い18歳未満を制限するというのは詐欺のようなものだ。
 もはや、児童ポルノを根絶することが目的となっているが、本企画において「児童ポルノの流通」と「女性に対する暴力」の繋がりがまったく示されていない。恐らく規制推進派の頭には児童ポルノ児童虐待という図式があるのだろうが、一般人には通用しないし明確な証明もない。そう思いこんでいるだけ、いわば妄想だ。妄想を根拠に法律を作られては困る。憲法を無視してまで作る超法規的な法律の根拠が妄想ではまっとうな人間にはとても賛成できたものではない。



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5 売買春への対策の推進
(1) 施策の基本的方向

 売春で男性が捕まるという話をよく聞くが、女性が捕まるという話は全く聞かない。これは売っても捕まらないが買うと捕まると読み替えられる。捕まえる方が逆ではないのか。積極的に川上で取り締まるようにしないのは男性側が悪いという先入観によるものか。男女共同参画などと言っておきながら女性優位にしようとする思想がここでも見られる。
 積極的に性を商品化しようとする女性がいる中、春を買う男が一方的に悪いという論調にはとても賛同できない。


① 売買春に関わる女性に対しては、様々な支援を必要とする女性であるという観点

 こういう一方的な思想を垂れ流してとにかく女性は悪くない、というのは読んでいて非常に気分が悪い。男女共同というのなら情勢に対しても男性と同じ罰を与えるべきだ。


② 関係法令を厳正かつ適切に運用し、売春の相手方に対する対策や周旋行為の取
締りを一層強化するとともに、売春防止法の見直しを含めて検討を行う。

 「売春の相手方」ではなく本人に対しては取り締まろうとしないのか。どこまで男性蔑視を繰り返せば気が済むのだ。


(1) 施策の基本的方向
被害者に対して深刻な精神的・肉体的苦痛をもたらす人身取引について、男女共同
参画の視点から、その防止・撲滅と被害者支援対策等について効果的な取組を促進
する。

 もはや男女共同参画とは全く関係がなく、内容も宗教じみてきている。このような駄文に対して多大な血税を注ぎ込むというのはもはや横領に近い。
 日本がアメリカの報告書で唐突に「人身売買国家として監視対象にする」と名指しされたが、これは毎日新聞による捏造報道(http://www9.atwiki.jp/mainichiwaiwai/pages/148.html)にアメリカが踊らされもだとか。



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8 メディアにおける性・暴力表現への対応

 この項目は、もはや現実と虚構の区別のつかない妄想にしか見えない。一つひとつの文は論理的な根拠もなく都合の良い結論を断言している。下らない妄想を読まされる立場にもなってもらいたい。


① 女性をもっぱら性的ないしは暴力行為の対象としたメディアにおける性・暴力表現は、それ自体が「人権侵害」であるという観点から広報啓発を行うとともに、メディア・リテラシー向上のための取組を推進する。

 どんな観点を持とうと勝手だが、論拠のない劣悪な思想を罪もない一般人に押しつけるのは遠慮願いたい。メディア・リテラシー向上によって是非ともこのような理のない啓発に騙されない常識感を身につけられるようになることを願う。



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② 性・暴力表現が人々の心理・行動に与える影響についての調査方法を検討する。

 ハーバード大心理学者によって暴力的ゲームは子供に影響しないという調査結果がある。
http://japan.cnet.com/marketing/story/0,3800080523,20373140,00.htm
にもかかわらず、性・暴力表現が悪影響を与えると始めから結果を決めつけて、自分たちの考えと合致しないデータは見ないようにして調査しようとしているように見える。いいかげん妄想の殻に籠もっていずに現実を直視するようにしてはどうだろうか。


③インターネット上の児童ポルノ画像の流通防止対策を推進するとともに、ブロッキングの導入等閲覧防止対策を検討する。

 何度も言おう。
  第21条 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
   2 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。
女性に対する暴力とはかけ離れているが、憲法を蹂躙してまで推し進めるべきことだろうか。


④ メディア産業の性・暴力表現の規制に係る自主的取組の促進、DVDやビデオ、パソコンゲーム等バーチャルな分野における性・暴力表現の規制を含めた対策の在り方を検討する。

 結局規制ありきで論じるのだろうが、どうして主要なメディアであり多くの国民を洗脳してきたテレビ・新聞について言及しないのか。どんなメンバーで議論しているか非常に気になるところだ。